高齢者の脱水
23/07/11 14:11
【目次】
・脱水症とは
・高齢者が脱水症になりやすい理由
・脱水症の予防
1.脱水症とは
体内の水分が不足した状態のことをいいます。めまいや立ちくらみ、頭痛、集中力の低下などが主な症状で、重度になると、意識障害やけいれんなどを起こします。飲水量の不足などにより単純に水分のみが不足する場合と、発汗などによって、塩分やカリウムなどの電解質と水の両方が不足する場合があります。
2.高齢者が脱水になりやすい理由
脱水症は老若男女どの世代においても起こりうる症状ですが、特に高齢者に起こりやすいのには理由があります。
①身体の水分量が減少している
人は生まれてから年齢を重ねるにつれて、体内の水分量が少しずつ減少していると言われています。そのため、成人に比べて体内の水分量が少ない高齢者は、脱水症を発症しやすくなります。
②のどの渇きに気づきにくい
高齢になると、口喝中枢の機能が低下し、自分でのどが渇いていることに気づきにくくなります。また、認知症を患っていると、自分がいつ飲み物を飲んだのか忘れてしまい、長時間水分を摂取しない場合があります。
③トイレの回数を減らすために水分摂取を制限する
失禁やトイレ介助を申し訳なく思うことにより、自分で水分の摂取を控える場合があります。
④薬による副作用
高齢者は高血圧を患っている場合が多く、日常的に血圧を下げる薬を服用している方も多いです。高血圧の薬の中には、利尿作用を含んでいることが多く、適切に水分補給を行わないと脱水症を引き起こします。
3.脱水症の予防
高齢者は自分で水分補給の管理を行うのが難しい場合も多く、周囲の人が意識的に水分補給を促すようにすることで、脱水症を予防することが出来ます。
①定期的に水分補給をする
定期的に水分補給をするように声掛けを行いましょう。時間を決めて声掛けを行うと、忘れる心配も少なくなります。起床時や入浴後、運動前後などは特に水分補給を心がけましょう。
②必要な水分量を用意しておく
一般的に高齢者に必要な水分は、体重1キログラムあたり約40mlと言われています。その方の体重で必要な水分量を計算し用意しておくと、ペース配分もしやすいです。
③好みの飲み物で水分補給を行う
味のない水や好みでない飲み物はどうしても飽きてしまい、飲みたくないと思いがちです。好きな飲み物で水分補給を行うと、無理なく自発的に飲める場合があります。
④食事やおやつで水分補給を行う
飲み物をたくさん飲むのが苦痛だと感じる方には、水分の摂れるゼリーやフルーツなどでも水分補給が可能です。無理のない方法で水分補給を促してみましょう。
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