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加齢による変化

23/07/11 14:09

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【目次】

・老年症候群

・フレイルとサルコペニア

 

人間は歳を重ねるごとに、身体機能や免疫力の低下などにより、少しずつ身体に変化が生じます。この変化を正しく理解し、上手に付き合っていくことが重要です。

 

 

1.老年症候群

老年症候群とは、加齢に伴い高齢者に多くみられる、医師の診察や介護・看護を必要とする症状・徴候の総称のことです。老年症候群の特徴は、複数の症状を併せ持つことで、その症状は生理的老化と病的老化に分けられます。

 

〇生理的老化

・物忘れが多くなる

・就寝中にトイレに行く回数が増える

・耳が聞こえづらくなる

・小さな文字が見えにくくなったり、夕方になると見えづらくなったりする

・坂道や階段を上ると息切れする

 

〇病的老化

・骨粗しょう症

・認知症

・血流不良による動脈硬化、高血圧

・白内障

 

 

2.フレイルとサルコペニア

フレイルは、日本老年医学会が2014年に提唱した概念で、「Frailty(虚弱)」が語源です。健康な状態と要介護状態の間に位置し、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態のことを指します。早く介入して対策を行えば元の健常な状態に戻る可能性があり、逆に発見が遅れると、生活の質を落とすだけでなく、さまざまな合併症も引き起こす危険があります。

 

〇フレイルの基準

次の項目のうち3つ以上あてはまる場合にはフレイル、2つ当てはまる場合にはフレイルの前段階のプレ・フレイルと判断されます。

 

①体重減少:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少

②疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3~4日以上感じる

③歩行速度の低下

④握力の低下

⑤身体活動量の低下

 

〇フレイルサイクル

高齢になるに伴い、筋肉の量が減少していく現象をサルコペニアと言います。筋肉量・筋力の減少によって基礎代謝量が低下すると、1日のエネルギー消費量が減って、食欲が低下し、食事の摂取量が減少して低栄養となります。

 

また、サルコペニアは、筋力の低下、易疲労性や活力の低下を引き起こし、身体機能の低下につながります。認知機能の低下など精神的な面の低下も加わると、活動量が減少し、社会的な側面も障害され、日常生活に支障をきたすようになります。

 

その結果要介護状態となり、ますますエネルギー消費量は低下し、食事摂取量が減少して低栄養状態となると、さらなる悪循環を引き起こし、フレイルが進行していきます。

 

 

 

 

〇フレイルやサルコペニアを予防するためには

①栄養管理

主食、主菜、副菜のそろった、バランスの良い食事を心がけましょう。また、噛む力を維持するために、定期的に歯科を受診し、オーラルフレイル(口腔機能の低下)予防にも努めましょう。

 

②運動

無理のない範囲で、ストレッチや筋トレ、ウォーキングなどを取り入れてみましょう。週三回以上、定期的に続けることがポイントです。水分補給は忘れずに、脱水には注意しましょう。

 

③社会参加

社会とのつながりは、フレイルや認知症のリスクを低下します。趣味や教養、スポーツなどで人と合う機会を作ってみましょう。

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