腎臓と水分の関係
23/11/28 14:54
1.腎臓と水分の関係
腎臓は、不要な水分や電解質、老廃物を尿として体外に排泄し、必要な水分と電解質を再吸収することで、体内の水分や電解質のバランスを一定に保つ働きをしています。
腎臓の機能が低下すると尿量が減り、体内の水分量はそのまま体重の増減につながります。水分の摂りすぎは、むくみや体重増加、呼吸困難、血圧上昇などを引き起こし、高血圧や心不全、肺水腫などの原因になります。また、塩分を摂りすぎるとのどが渇くため、水分の摂りすぎにもつながります。
2.一般的な水分の必要量
成人が1日に必要な水分摂取量は、体重1kgあたり50mlと言われています。これは、体重が50kgの人では2.5L、60kgの人では3Lとなります。「水分摂取」と聞くと、口から摂取する水やお茶などを思い浮かべる場合も多いかと思いますが、全部で3つの方法で行われています。
①直接口から摂取する水分(約50%)
②食事から摂取する水分(約40%)
③代謝により体内で生成される水分(約10%)
このように、水やお茶など、直接口から摂取する水分は必要量の半分ということになります。
3.腎臓病患者さんの水分摂取
水分制限の状況は、腎臓病の状態によって変わります。
尿を濃縮して排泄する働きが低下している場合は、老廃物を排泄するのにたくさんの尿が必要になるため、水分もたくさん摂る必要があります。一方で、尿量が減少し、摂取した水分が身体に溜まってむくみなどを起こしている場合には、水分の制限が必要です。
ご自身の水分制限については、主治医の先生や担当管理栄養士に相談し、指示に従うようにしましょう。
4.ドライウェイト(DW)とは?
ドライウェイトとは、身体の中に余分な水分が溜まっていないときの体重のことで、透析終了時の体重の目安となります。また、透析間の食生活においては、体重増加量の許容範囲を守り、それに収まるように水分と塩分を制限することがとても重要になります。
【体重増加の目安】
・透析日と透析日の間が1日の場合:ドライウェイト±3%以内
・透析日と透析日の間が2日の場合:ドライウェイト±5%以内
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