糖尿病の方向けコンビニ食の選び方|セブン・ローソン・ファミマ別おすすめメニュー
25/11/29 01:12
糖尿病を抱えながら外出や急な予定に追われると、「コンビニで手軽に食事を済ませたい」と思うこともありますよね。
とはいえ、「コンビニの食事は糖質や塩分が高そう」「何を選べばいいのか分からない」と不安に思う方も多いことと思います。
そこでこの記事では、糖尿病の方でも安心して利用できるコンビニ食の選び方を、専門的な視点からわかりやすく解説します。
セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートのおすすめメニューや、血糖値を上げにくい組み合わせ例も紹介しますので、日々の食事選びにぜひお役立てください。
糖尿病でもコンビニ食を選んでいい?

糖尿病の食事管理というと「手作りが基本」「コンビニ食は避けた方がいい」と思われがちですが、ちょっとした知識や工夫があればコンビニ食の活用は十分可能です。
特に最近のコンビニは栄養バランスを意識した商品が増えており、低糖質メニューや高たんぱくなお惣菜も豊富です。栄養バランスや糖質量に気を配ることは前提になりますが、幅広い商品から上手に組み合わせる方法を知れば、「外食=あきらめ」なんて考える必要はありません。
糖尿病でもコンビニ食OK!うまく活用しよう
糖尿病だからといってコンビニ食を完全に避ける必要はありません。大切なのは「何を」「どのように」選ぶかです。たとえば、主食を白米ではなく雑穀米のおにぎりに変える、揚げ物よりも焼き魚やチキンを選ぶ、などの工夫で血糖値の急上昇を防ぐことができます。ほかにも、以下のような特徴を意識すると、コンビニ食でもバランスが取りやすくなるでしょう。
<糖尿病でも活用できるコンビニ食のポイント>
・食物繊維を多く含む主食(もち麦・雑穀など)を選ぶ
・揚げ物よりも焼き魚やチキンを選ぶ
・野菜や海藻を含む惣菜を1品プラスする
・飲み物は無糖の緑茶や炭酸水などを選ぶ
・デザートは低糖質ヨーグルトやナッツ類で代用する
コンビニ食で注意したいポイント
コンビニ食を活用する際に気をつけたいのは、糖質・脂質・塩分の「とりすぎ」です。特にお弁当やパン、揚げ物、スープ類は見た目以上に糖質や塩分が多く、知らないうちに血糖値を上げてしまうことも。コンビニ食を選ぶときは、ぜひ以下のポイントにご注意ください。
<コンビニ食の注意点>
・主食(白米、パン、麺類など)の量が多い商品は糖質過多になりやすい
・唐揚げやコロッケなどの揚げ物は脂質が多く、血糖値を下げにくくする
・調味料(ソース・ドレッシング)は全量使わず、半分程度に控える
・スープや味噌汁は塩分が多いため、汁を全部飲まない
糖尿病向けコンビニ食の上手な選び方

コンビニで糖尿病向けの食事を選ぶ際は、主食・主菜・副菜・間食それぞれのポイントを知ることが大切です。ここからは、血糖値をコントロールしながら満足感も得られる選び方やコツをカテゴリごとに紹介します。具体的な商品の組み合わせをイメージしながら、毎日の食生活に役立ててください。
主食を選ぶときのコツ
主食は、できるだけ「血糖値の上昇を緩やかにするもの」を選びましょう。おすすめは、「もち麦」「玄米」「雑穀米」など食物繊維を多く含む食品です。これらは糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急上昇を防いでくれます。
また、パンを選ぶ場合は「全粒粉パン」や「ブランパン」などを選ぶとよいでしょう。カップ麺や白米のお弁当を選ぶ際は、できるだけ小さいサイズを選び、野菜やたんぱく質を追加してバランスをとることも大切です。
<主食選びのポイント>
・おにぎり:もち麦・雑穀米入りタイプを選ぶ
・パン:全粒粉パンやブランパンなど低GI食品を選ぶ
・麺類:うどんよりもそば・パスタの全粒粉タイプがおすすめ
・炭水化物は「量より質」を意識する
主菜・副菜の選び方
主菜は、たんぱく質を中心に選びましょう。糖尿病では筋肉量の維持が重要で、良質なたんぱく質を摂ることで代謝を高め、血糖コントロールもしやすくなります。具体的には、鶏むね肉のサラダチキン、焼き魚、冷奴、ハムやローストビーフなどがおすすめです。
一方、副菜には野菜サラダや海藻サラダ、惣菜コーナーのきんぴらやひじき煮がおすすめ。彩り豊かな副菜を取り入れると、満足感もアップし、自然と食事量のバランスも整います。
<主菜・副菜のおすすめ>
・主菜:焼き魚、煮魚、サラダチキン、冷奴、豆腐ハンバーグ
・副菜:海藻サラダ、野菜スティック、ひじき煮、ブロッコリーの和え物
おやつ・デザート・飲み物の上手な選び方
おやつ選びで大切なのは「量」と「種類」を見極めることです。糖質を多く含むスイーツではなく、血糖値への影響が少ない間食を選んでいきましょう。特に糖質オフや低糖質のヨーグルト・プリン、ナッツ類、チーズは間食にも最適です。
また、清涼飲料水やカフェラテなどの甘い飲み物は、気づかないうちに多くの糖分を摂取してしまうことがあります。成分表示を確認して「無糖」「糖質ゼロ」と記載のある商品を選ぶとよいでしょう。
<おすすめのおやつ・飲み物例>
・おやつ:無糖ヨーグルト、ナッツ、小魚、ゆで卵、チーズ
・デザート:糖質オフプリン、寒天ゼリー
・飲み物:無糖の緑茶、麦茶、炭酸水、ブラックコーヒー
ラベル表示でわかることは?確認すべきポイント
コンビニ食品を選ぶ際は、商品パッケージの「栄養成分表示」を確認する習慣をつけましょう。なかでも注目してほしいのは「糖質」「炭水化物」「たんぱく質」「脂質」「食塩相当量」です。具体的には、下記項目の数値を目安にチェックしてみるとよいでしょう。
<ラベルでチェックしたいポイント>
・炭水化物(糖質)量:1食あたり40g以下が目安
・たんぱく質:1食あたり15g以上を意識
・脂質:1日50g未満を目安に
・食塩相当量:1日6g未満を目標に
コンビニ別おすすめメニュー【セブン・ローソン・ファミマ】
最近のコンビニ各社では、糖質オフ・高たんぱくメニューが増えており、糖尿病の方でも安心して選べる商品が多くなっています。ここでは、セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートのおすすめメニューを紹介します。各社が公式に発表している栄養情報を参考にしながら、健康的に食べられる商品をピックアップしました。
【セブンイレブン】で選ぶ糖尿病向けメニュー
セブン‐イレブンは、「豊かで健やかな暮らし」を実現するために、全国の店舗を通じて人々の健康的な生活を支える取り組みを進めています。なかでも特徴的なのが、日々の食事から健康づくりをサポートするために導入された「健康アイコン」です。
このアイコンは、「補う(たんぱく質・食物繊維)」と「控える(糖質・塩分)」という視点をわかりやすく示したもので、商品のパッケージに表示されています。そのため、忙しいときでも一目で栄養バランスを確認でき、無理なく健康的な選択ができるよう工夫されています。
ここでは、糖尿病の方にもおすすめのセブンプレミアム商品を3つ紹介します。
①糖質0gのサラダチキン(プレーン)
糖質0g・たんぱく質24.1gのサラダチキン。主菜としてそのまま食べても、サラダやスープに加えてもよし。血糖値を上げにくい、おすすめ食材です。
②糖質50%オフ ドーナツ
通常のドーナツに比べて糖質を50%カット。糖質を気にされる方にも食べやすい、おやつや軽食にぴったりなドーナツです。糖質を抑えながらもミルクの風味を味わえ、優しい甘さとしっとり食感が特徴。
③全粒粉入り食パン 3枚入
1枚当たり食物繊維が2.8g摂れる、全粒粉を使用した食パン。白いパンよりも血糖値が上がりにくく、サラダチキンや卵を挟めば朝食にもぴったりです。

(出典:セブンプレミアム公式サイト)
【ローソン】で選ぶ糖尿病向けメニュー
ローソンは、「マチ(地域)」に根ざした健康支援を続けており、コンビニだからこそできる“日常の健康づくり”を目指しています。
その中心にあるのが、独自に定めた「健康10テーマ」。これは「野菜・たんぱく質・食物繊維を摂りたい」「糖質・塩分を控えたい」など、健康に関する10の視点から商品を開発する仕組みです。
パッケージには、それぞれの機能を色で区別した健康マークが付いており、たとえば糖質には糖尿病啓発のシンボルカラー“青”、たんぱく質は“赤”食物繊維には“緑”といった栄養バランスを示す色が使われています。
この工夫により、利用者はパッと見て「自分に合った商品」を選びやすくなり、忙しい毎日の中でも自然に健康的な食習慣を続けられるようになっています。
ここでは、糖尿病の方にもおすすめできるローソンの健康志向メニューを3つ紹介します。
①たっぷり食物繊維が摂れる 梅しそごはんおにぎり(国産もち麦入り)
もち麦としその風味を組み合わせたおにぎりで、1食あたり食物繊維8.6g。血糖値の上昇を抑える効果が期待でき、外出先の軽食にもぴったりです。
②1/2日分の野菜が摂れる スープチキンカレー~もち麦入り~
10gの食物繊維と15.7gのたんぱく質を含み、野菜の旨みとスパイスが効いたスープタイプのカレー。糖質は控えめながら、満足感のある一品です。
③NL 果実とナッツのヨーグルト
アーモンドやドライフルーツを加えたプレーンヨーグルトで、食物繊維4.7gを摂取可能。たんぱく質も5.7g含まれており、朝食や間食の栄養補給に最適です。

(出典:ローソン公式サイト)
【ファミリーマート】で選ぶ糖尿病向けメニュー
ファミリーマートは、健康志向が高まるなかで「おいしい・うれしい・あんしん」をキーワードに、毎日の食事から健康を支える取り組みを進めています。
プライベートブランド「ファミマル」では、たんぱく質・食物繊維・糖質といった栄養要素をわかりやすく示す「健康アイコン」を導入。店頭で一目で選べる仕組みを整え、忙しい人でも自然に健康的な選択ができるよう工夫しています。このわかりやすい表示によって、糖尿病の方も自分に合った食品を迷わず選べるようになっています。
ここでは、血糖コントロールを意識する方にもおすすめのファミマル商品を3つ紹介します。
①食物繊維7.9g 6品目の卯の花
ごぼう・れんこん・にんじんなどを使い、1食で7.9gの食物繊維を摂取できるお惣菜。糖の吸収をゆるやかにする働きがあり、血糖値上昇を防ぐサポートになります。
②丸ごと食べられる!さんまの塩焼き
国産さんまを頭から尾まで丸ごと焼き上げた一品。たんぱく質をしっかり摂りながら脂質バランスを整えたい方におすすめです。
③全粒粉サンド サラダチキンとたまご
食物繊維を多く含む全粒粉パンを使用し、サラダチキンと卵で高たんぱくに仕上げたサンドイッチ。白パンより血糖値が上がりにくく、朝食にも便利なメニューです。

(出典:ファミリーマート公式サイト)
糖尿病でも満足できる!コンビニでの食事組み合わせ例
最後に、糖尿病でも安心して取り入れられる、具体的なコンビニ食の組み合わせ例を紹介します。朝・昼・夜・間食の場面ごとに、血糖値を上げにくく、栄養バランスの取れた実践メニューをまとめました。
朝食におすすめの組み合わせ
朝は血糖値が上がりやすい時間帯なので、「食物繊維」や「たんぱく質」をしっかり摂ることが大切。コンビニでそろう以下のようなセットがおすすめです。
<おすすめ朝食セット>
・もち麦おにぎり+サラダチキン+野菜スープ
・全粒粉サンド(たまご)+ギリシャヨーグルト+無糖コーヒー
・豆腐バー+海藻サラダ+みそ汁
これらの組み合わせは、炭水化物の量を適度に抑えつつ、朝の活動に必要なたんぱく質とビタミンを補うことができます。特に、もち麦や全粒粉などの低GI食品を選ぶことで、食後の血糖値上昇をゆるやかにできますよ。
昼食・夕食におすすめの組み合わせ
昼や夜は主菜を中心に、しっかりと栄養をとりながら満足感を得たい時間帯ですよね。栄養バランスを意識しつつ、下記のようにボリュームを感じられるメニューはいかがでしょうか。
<おすすめ昼食・夕食セット>
・雑穀ごはん弁当+焼きさば+ブロッコリーサラダ
・サラダチキン+卯の花+もち麦おにぎり
・グリルチキン+ひじき煮+味噌汁(汁は半分残す)
・豆腐ハンバーグ+海藻サラダ+無糖茶
これらの組み合わせでは、糖質を過剰に摂らず、たんぱく質と食物繊維を中心に構成することで、腹持ちがよく血糖コントロールもしやすくなります。味付けが濃い惣菜を選んだ場合は、汁やソースを半分残すなど、ちょっとした工夫をすると良いでしょう。
間食・おやつにおすすめの組み合わせ
糖尿病の食事療法では、「間食=禁止」ではありません。むしろ、小腹がすいたときに正しいおやつをとることで、血糖値の急上昇を防げることもあります。ポイントは「糖分の少ないおやつを少量にとどめること」です。
<おすすめの間食・おやつ>
・無糖ヨーグルト+ベリー(トッピング)
・チーズ1個+ゆで卵
・寒天ゼリー+炭酸水
・小魚スナック+無糖紅茶
・素焼きナッツ+チーズ
市販のスイーツを選ぶ場合は、「糖質オフ」「低GI」「人工甘味料不使用」と明記されたものを選ぶと良いですね。どうしても甘いものが食べたいときは、食後に食べると血糖値の急上昇を抑えやすくなります(量には注意しましょう)。
まとめ
糖尿病の方にとって、コンビニ食は「避けるべきもの」ではなく、正しく選べば健康を支える強い味方になります。大切なのは、主食・主菜・副菜のバランスを意識し、糖質・脂質・塩分の摂りすぎを防ぐことです。
本記事でも紹介したように、最近のコンビニには、糖質オフ・高たんぱく・野菜たっぷりのメニューが豊富にそろっています。忙しい日も、外出時も、コンビニを上手に活用できれば、無理のない糖尿病食を続けやすくなることでしょう。
みなさんの毎日の食事がもっと自由に、そして健康的なものになるよう願っております。