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【簡単レシピ集】糖尿病の食事管理を無理なく続ける|管理栄養士が教える簡単レシピ

25/11/29 02:24

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糖尿病と診断されると、「何をどれだけ食べていいのか」「家にあるもので簡単に作れるメニューはあるのか」と不安になりますよね。仕事や家事で忙しいと、手の込んだ料理を毎日作るのは現実的ではないでしょう。それでも、ちょっとした食材選びと調理のコツを押さえれば、血糖値を意識しながらも家族と同じようにおいしいご飯を楽しめます。

そこでこの記事では、管理栄養士の知見をもとに、調理の手間を抑えながらおいしく続けられる簡単レシピをご紹介します。「毎日の食事管理がつらい」「料理は苦手」という人にこそ読んでいただきたい内容となっておりますので、ぜひ参考にご覧ください。

 

糖尿病でもおいしく続けられる!簡単食事レシピの基本ポイント

糖尿病の食事というと「厳しい制限」「好きなものが食べられない」というイメージを持ちがちですが、実際には“バランスのよい食べ方”を身につけることが一番のポイントです。そこでまずは、「糖尿病食の基本」「血糖値を上げにくい調理の工夫」「家族と同じ食事を楽しむコツ」という3つの視点から、簡単レシピの土台になる考え方を整理していきましょう。

 

「糖尿病食」とは?制限より“バランス”が大切

糖尿病食というと「甘いもの禁止」「炭水化物はダメ」といったイメージを持つ方が多いですが、本来の目的は「血糖値を安定させる食べ方を続けること」です。特定の食品だけを極端に我慢するのではなく、主食(ご飯・パンなど)・主菜(肉や魚、大豆製品)・副菜(野菜やきのこ、海藻)をセットでとることが基本になります。

一般的には、1食あたりの糖質量をとり過ぎないように意識しながら、総エネルギー量や塩分も調整していきますが、必要な量は年齢や体格、薬の有無で大きく変わります。そのため、まずは下記の計算式を参考に「自分の目安量」を求めてみましょう。

<1日の推定エネルギー量(kcal)=標準体重(kg)×身体活動量(kcal)>

標準体重の目安:身長(m)×身長(m)×22

身体活動量の目安(デスクワーク中心):25〜30kcal

例)身長165cm、体重65kgのデスクワーク中心の方なら、約1500〜1800kcalが目安となります。

 

血糖値を上げにくくする調理のコツ

同じ食材でも、調理方法によって血糖値の上がり方は変わります。

たとえば、「蒸す・ゆでる・レンジ加熱・少ない油で焼く」といった調理法を中心にすると、自然とヘルシーになります。味付けも、砂糖やみりんをたっぷり使うより、しょうゆ・酢・レモン汁・香味野菜・スパイスなどで“香り”と“酸味”をきかせると、塩分や糖分を足さなくても満足感を得やすいでしょう。

 

家族と同じメニューを楽しむ工夫

「自分だけ別メニュー」にしてしまうと、作る側も食べる側もストレスになり、長続きしません。同じメニューをベースにしながら、自分の分だけ主食の量や味付けを少し変えるほうが、無理なく続けやすいでしょう。

たとえば「家族はから揚げ、自分は同じ鶏肉を使って“皮を外してグリル焼き”にする」「家族は普通の白ご飯、自分は雑穀入りご飯を少なめによそう」といった工夫ができます。

また、鍋料理や炒め物なら、最後に味を濃くしたい人の取り分だけ追加でタレを足すなど、作り分けを最小限にするアイデアも効果的です。「家族と一緒に食卓を囲める形を残しつつ、自分の皿の中身だけ少し軽くする」くらいの発想で調整していくと、心理的な負担がぐっと軽くなるでしょう。

 

糖尿病の食事で避けたい・おすすめの食材リスト

具体的なレシピを考える前に、「食べる頻度を増やしたい食材」と「控えめにしておきたい食品」をざっくり整理しておくと、買い物や献立作りがかなりラクになります。そこでここからは、主食・主菜・副菜ごとに、日常的に取り入れやすい食材の例を見ていきましょう。

 

食べてOKな主食・主菜・副菜の選び方

糖尿病だからといって主食をゼロにする必要はありませんが、「種類」と「量」を意識することが大切です。白米や食パンだけでお腹を満たすより、雑穀米や玄米、小盛りのご飯+たっぷりの副菜という組み合わせにするだけでも効果的でしょう。

また主菜は、脂身の多い肉ばかりでなく、魚・鶏むね肉・大豆製品など“たんぱく質が多く脂質は控えめ”な食材を中心にすると安心です。副菜は、葉物野菜・根菜・きのこ・海藻を組み合わせて、1日を通していろいろな色の野菜をとるイメージを持つと、自然とビタミンやミネラル、食物繊維のバランスがよくなりますよ。

<おすすめ食材の例>
・主食:雑穀入りご飯、玄米、小盛りのうどんやそば
・主菜:魚(サバ、鮭)、鶏むね肉、豆腐や納豆などの大豆製品
・副菜:葉物野菜、キャベツ、ブロッコリー、きのこ類、海藻類

 

控えたい食品・調味料とその代替アイデア

控えたいのは、血糖値を急に上げやすい食品や、脂質・塩分が多くなりがちな食品です。たとえば、砂糖をたっぷり使ったスイーツや菓子パン、清涼飲料水、スナック菓子、揚げ物中心の弁当などは、できるだけ頻度を減らしたいものですね。

ただ、「絶対に食べてはいけない」と思い込むと、かえってストレスになり、どか食いにつながることもあります。そのためポイントとしては、同じ“甘い”や“満足感”でも、なるべく血糖値が上がりにくく、栄養もとれる形に置き換えることです。砂糖の代わりに甘味料を使う、揚げ物より焼き物や蒸し料理を選ぶなど、できるところから変えていきましょう。

<控えたい食品と代替案>
・砂糖たっぷりの清涼飲料水 → 無糖のお茶や炭酸水
・菓子パンやドーナツ → 全粒粉パン+チーズやハム、サラダ
・揚げ物ばかりのお弁当 → 焼き魚や鶏の照り焼きがメインの弁当

 

間食・飲み物の工夫(空腹時の上手な対処法)

どうしても空腹を感じるときは、「量を決めて」「血糖値が上がりにくいもの」を選ぶことがポイントです。飲み物も、砂糖入りのコーヒー飲料やジュースではなく、水・お茶・無糖コーヒー・無糖紅茶などを基本にしましょう。

また、夜遅い時間の間食は血糖値のコントロールを乱しやすいため、できるだけ日中にとるよう意識すると安心です。頑張り過ぎて空腹を我慢するのではなく、“小さく正しく食べる”習慣に切り替えていきましょう。

<おすすめの間食例>
・素焼きナッツを小袋に分けたもの
・無糖ヨーグルトに少量のフルーツを添えたもの
・コンビニのゆで卵やサラダチキン、チーズ少量

 

朝・昼・夜の「簡単レシピ」例

ここからは、忙しい日でも取り入れやすい「朝・昼・夜」の簡単レシピ例を紹介します。あくまで一例ですが、主食・主菜・副菜の組み合わせ方や、味付けの工夫の仕方をイメージするヒントとして活用してください。なお、1食あたりの具体的な糖質量の目安は、主食の量や個人の必要量で変わるため、主治医や管理栄養士からの指示がある場合はそちらを優先しましょう。

 

朝食:15分以内で作れる【ブロッコリーのツナマヨネーズ】

朝食には、手早く作れて野菜がしっかりとれる1品があると安心です。このブロッコリーのツナマヨネーズは、ブロッコリー30g・人参8g・玉ねぎ15gに、ノンオイルツナ缶とマヨネーズ、ケチャップ少量を合わせるだけで完成します。

ツナのたんぱく質もとれるので、主食は小盛りのご飯や全粒粉パンを組み合わせると、血糖値を意識した朝食としてバランスがとりやすいでしょう。

<材料>
・ブロッコリー 30g
・人参 8g
・玉ねぎ 15g
・a ツナ缶(ノンオイル)10g
・a マヨネーズ 10g
・a トマトケチャップ 1g

<作り方>
① ブロッコリーは一口大、人参は細切り、玉ねぎは短冊切りにします。
② 熱したお湯に塩ひとつまみ(分量外)入れ、ブロッコリー、人参、玉ねぎを2~3分茹で、水気を切って冷まします。
③ aを混ぜ合わせ、ツナマヨネーズを作ります。
④ 野菜を器に盛り、野菜の上にツナマヨネーズをのせたら完成です。

 

昼食:食材2つで簡単【豚肉とキャベツの塩おかか炒め】

昼食には、豚こま肉40gとキャベツ60gで作れる塩おかか炒めがおすすめです。1人分119kcal・炭水化物4g・野菜量60gとエネルギー控えめながら、たんぱく質7.4gもしっかりとれます。ご飯は小盛りにして、減塩味噌汁などを添えると、バランスのよい簡単ランチになるでしょう。

<材料>
・豚小間切れ肉 40g
・食塩(豚肉用)0.1g
・コショウ(豚肉用)0.03g
・キャベツ 60g
・ごま油 2g
・食塩 0.2g
・鶏ガラスープの素 1g
・粉かつお 0.5g

<作り方>
① 豚肉に豚肉用の食塩とコショウを振ってなじませておきます。
② キャベツをざく切りにします。
③ フッ素加工のフライパンにごま油を中火で熱し、豚肉を入れて炒めます。火が通ったらキャベツとa を加えてしんなりするまで炒めます。
④ 器に盛り付けて完成です。

 

夕食:冷凍食品で簡単【里芋のかに風あんかけ】

夕食には、冷凍里芋とカニカマで作れるかに風あんかけが便利です。白だしとしょうがをきかせたやさしい味のあんをかけるだけで、里芋が満足感のある一品になります。主食は少なめのご飯にして、焼き魚やサラダを組み合わせると、軽めでも満足できる献立になりますよ。

<材料>
・里芋(冷凍)50g
・カニカマ 2g
・a 白だし 2g
・a 水 100g
・a 生姜(おろし)0.2g
・a みりん 1g
・片栗粉 0.5g
・水(※水溶き片栗粉用)0.5g

<作り方>
① カニカマを1cmの長さに切りよくほぐします。
② 具材と調味料aを小さめの鍋に入れ弱火にし、落し蓋をして10分煮ます。
③ 落し蓋を外し、煮汁が1/3程になるまでさらに10分程煮ます。
④ 水溶き片栗粉を加え、とろみがついたら火を止めます。器に盛り付けて完成です。

 

その他:食材1つ!簡単副菜【キャベツのナムル】

もう一品ほしいときには、キャベツだけで作れるナムルが重宝します。茹でたキャベツをごま油と鶏ガラスープで和えるだけで、ヘルシーなのに満足感のある副菜になります。作り置きしておけば、肉・魚料理の付け合わせとして野菜をプラスしやすくなります。

<材料>
・キャベツ 80g
・a ごま油 2g
・a 鶏ガラスープ(顆粒)1g
・a 白いりごま 0.2g

<作り方>
① キャベツはざく切りにするか、手でちぎって食べやすい大きさにします。
② たっぷりの水を鍋に入れ、中火にかけます。沸騰したらキャベツを入れ、5分経過したら火を止め、粗熱が取れたら水気をよく絞ります。
③ 2にaをよく和えます。器に盛り付けたら完成です。

 

時短・作り置きでラクに続ける!糖尿病向け簡単レシピ集

糖尿病の食事は「難しい料理を頑張る必要がある」と思われがちですが、実は家にある基本的な食材で十分工夫できます。ここでは、15分以内で作れる朝昼晩のレシピと、買い物リストの例を紹介します。どれも1人分あたり糖質40g以下を目安に設計されていますので、ぜひ参考に作ってみてくださいね。

 

【火を使わない!】料理が苦手な方におすすめレシピ3選

簡単【わかめのごま酢和え】

ごまがアクセントに香る酢の物です。わかめのヌメリ成分であるアルギン酸は水溶性食物繊維の一種で、ナトリウムを排出し血圧を下げるのに役立つといわれています。

<材料>
・わかめ(乾燥) 1g
・にんじん 7g
・キャベツ 30g
・a しょうゆ 2g
・a ごま油 1g
・a すりごま(白)0.5g
・a 酢 4g
・a 砂糖 1g

<作り方>
① 乾燥わかめは水で戻し、水気をしぼって食べやすい大きさに切ります。にんじんは細切り、キャベツは細めのざく切りにします。
② ボウルにaをすべて入れてよく混ぜ、ごま酢だれを作ります。
③ わかめ・にんじん・キャベツを②に加え、全体に味がなじむように和えたら完成です。

 

新潟県の郷土料理【切干と人参のハリハリ漬け】

「ハリハリ漬け」は、噛んだ時に「パリパリ」と音がすることから、その名がついたといわれています。切干大根は栄養素が凝縮されているため、カルシウムやカリウム、食物繊維をはじめとした栄養素が生の大根より豊富に含まれています。

<材料>
・切干大根 8g
・人参 5g
・a しょうゆ 3g
・a 砂糖 1g
・a 穀物酢 1g
・a 白だし 1g
・a 水 5g

<作り方>
① 切干大根は水で軽くもみ洗いし、10分ほど水に漬けた後、水気を絞ります。人参は細切りにします。
② 切干大根に人参とaを加えて和えます。冷蔵庫で一晩置いて、器に盛りつけて完成です。

 

ごま油で風味UP【キャベツの塩昆布和え】

キャベツに含まれるビタミンKは、ごまに含まれるカルシウムの吸収をよくする働きがあり、キャベツとごまは食べ合わせの良い食材です。

<材料>
・キャベツ 60g
・a 塩昆布 2g
・a ごま油 1g
・a いりごま(白)0.2g

<作り方>

① キャベツは洗って、ざく切りか食べやすい大きさに手でちぎります。濡れた状態のまま耐熱容器に入れラップをして、600Wの電子レンジで2分程度加熱し、粗熱をとってよく絞ります。
② 1にaをよく混ぜます。10分程なじませたら器に盛りつけて完成です。

 

【食材1つで】冷蔵庫の残り物で作れるレシピ3選

白味噌で減塩【白菜のごま味噌和え】

ごまと白味噌がほんのり香る、白菜の和え物です。火を使わずに簡単にできるので、あと一品足りないときや白菜が余っているときに便利です。

<材料>
・白菜 70g
・a ねりごま 2g
・a 白すりごま 0.5g
・a 白味噌 4g
・a 砂糖 1g
・a しょうゆ 1g

<作り方>

① 白菜は短冊切りにし、耐熱容器に入れ、水を少々ふりかけます。ふんわりとラップをし、電子レンジ(600W)で1分半ほど加熱し、粗熱がとれてから水気を絞ります。
② aを混ぜ合わせます。1を加えてさらに混ぜ合わせ、器に盛り付けて完成です。

 

基本の【たたきごぼう】

程よいすっきりとした酸味がおいしい和風の和え物です。ごぼうをたたくことで味がよく染みます。また、すりごまは香りが良いため、塩分控えめでもおいしくいただけます。

<材料>
・ごぼう 20g
・a 穀物酢 2.5g
・a 白すりごま 1.5g
・a しょうゆ 1.5g
・a 砂糖 1g
・a 料理酒 0.5g

<作り方>

① ごぼうは皮をこそげ、細ければ縦半分に切り、太ければ縦1/4に切ります。
② 割れない程度にごぼうをすりこぎや麺棒でたたき、5~6cmほどの長さに切ります。 その後水にさらしておきます。
③ aをボウルに混ぜ合わせます。
④ 鍋に水と食塩ひとつまみ(分量外)、ごぼうを入れ沸騰後3分茹でます。
⑤ で上がったごぼうの水気を切り、熱いうちにaと混ぜ合わせます。器に盛り付けて完成です。

 

簡単【キャベツの酢漬け】

酢に含まれるグルコン酸は腸内の善玉菌を増やす働きがあります。胃腸の粘膜に新陳代謝を活発にしてくれるビタミンUを含むキャベツと一緒に食べることで、健康な腸を作ります。

<材料>
・キャベツ 50g
・食塩 0.5g
・a 穀物酢 10g
・a 砂糖 2g

<作り方>

① キャベツは手でちぎるか一口大に切ります。食塩をまぶしてしんなりするまで置きます。水分が出てきたら水で軽く洗い流し、よく絞ります。
② aをよく混ぜ合わせます。ポリ袋に1とaを入れもみ込んだら、30分ほど冷蔵庫で冷やします。
③ 器に盛り付けて完成です。

 

【コンビニで揃える】提案メニュー3選

どうしても料理をする余裕がない日や、外出先で食事をとる必要があるときは、コンビニを上手に活用しましょう。ポイントは、主食を小さめにして、サラダやたんぱく質のおかずをしっかり足すことです。

とくに最近のコンビニ各社では、糖質オフ・高たんぱくメニューが増えており、糖尿病の方でも安心して選べる商品が多くなっています。具体的には、以下のような商品を参考に選んでみるとよいでしょう。

<セブンイレブン>
糖質0gのサラダチキン(プレーン)

<ローソン>
たっぷり食物繊維が摂れる 梅しそごはんおにぎり(国産もち麦入り)

<ファミリーマート>
全粒粉サンド サラダチキンとたまご

なお、コンビニ食の選び方については、こちらの記事でくわしくご紹介しています。セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートのおすすめメニューや、血糖値を上げにくい組み合わせ例も紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

参考記事:糖尿病の方向けコンビニ食の選び方|セブン・ローソン・ファミマ別おすすめメニュー

 

管理栄養士が教える「糖尿病食事レシピ」をおいしく続けるコツ

どんなに良いレシピでも、「続けられない」と意味がありません。糖尿病の食事管理は、短期間の頑張りではなく、“無理のないペースで習慣にしていくこと”が何より大切です。そこで最後に、「我慢だけにしない考え方」「モチベーションの保ち方」「便利なアプリやレシピサイトの使い方」という3つの視点から、日々の食事を前向きに続けるためのヒントを紹介します。

 

食事制限を“我慢”にしない考え方

「食べてはいけない」「これはダメ」と禁止事項ばかりに目を向けると、どうしてもストレスがたまりやすくなります。大切なのは、“何をどのように食べれば、今より体が楽になるか”という視点を持つことです。例えば、「甘いものは完全にゼロにする」のではなく、「食べる頻度を減らして、小さめのものをゆっくり味わう」といったルールに変えるだけでも、心の負担は変わります。

また、「完璧を目指さない」のも続けるコツです。外食やイベントなどで少し食べ過ぎてしまっても、「次の食事で野菜を多めにしよう」「歩く時間を少し増やそう」と切り替えれば十分です。自分を責めるより、“体と対話しながら調整していく”イメージを持つとよいでしょう。

 

モチベーションを保つ工夫

食事療法は結果がすぐに目に見えにくく、モチベーションが下がってしまうこともあります。そんなときは、頑張りを“見える形”に残す工夫が役立ちます。例えば、血糖値や体重、歩いた歩数をノートやアプリに記録し、1週間・1か月単位で振り返ると、小さな変化にも気づきやすくなります。

また、家族や友人、医療スタッフと「今こんな工夫をしている」と共有すると、励ましの言葉をもらえることも多いでしょう。目標も「HbA1cを○%にする」といった大きなものだけでなく、「今週は夜食を1回減らす」「週に1回は魚料理を取り入れる」など、達成しやすい小さな目標を積み重ねることが、長く続けるための近道になります。

 

食事管理をサポートするアプリ・レシピサイトの活用法

最近は、糖質量やカロリーの目安を自動で計算してくれるアプリや、糖尿病向けのレシピをまとめたサイトも増えています。こうしたツールを「正解を求めるため」だけでなく、「献立のヒントをもらう」くらいの気持ちで使うと、気楽に続けやすいでしょう。例えば、よく食べるメニューを登録しておき、糖質量の目安をチェックしておけば、外食時に似た料理を選ぶときの参考にもなります。

また、家族と同じアプリを共有しておくと、家族が食事を用意するときにも配慮してもらいやすくなるでしょう。ただし、アプリやサイトの情報はあくまで一般的な目安であり、自分にとって安全な量かどうかは主治医や管理栄養士に相談して確認することが大切です。

 

まとめ

糖尿病の食事管理は、「特別なものを食べる」というより、日々の食卓を少しずつ“血糖値にやさしい形”に整えていくイメージに近い取り組みです。主食の量や種類を意識しつつ、たんぱく質と野菜をしっかり取り入れ、揚げ物や甘い飲み物の頻度を少しずつ見直していくだけでも、体の負担は変わります。

今回紹介した簡単レシピやコンビニメニューのアイデアは、その第一歩として活用できる内容です。無理に完璧を目指すのではなく、「続けられる工夫」を大切にしながら、主治医や管理栄養士と相談しつつ、自分に合ったペースで食事療法を続けていきましょう。

なお、献立に迷ったときは、管理栄養士監修の当社レシピサイトもぜひご活用ください。糖尿病の方向けのメニューも多数掲載しており、毎日の「何を食べよう?」に役立つヒントが見つかるはずです。

▼当社レシピサイトはこちら
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