糖尿病食の献立はこれでOK!朝昼晩の献立例と食事管理を楽に続けるコツ
26/01/08 18:45
糖尿病の食事管理で、多くの人がつまずくポイントが「毎日の献立作り」です。栄養バランスやカロリーを考えなければいけないと分かっていても、毎日ゼロから考えるのは大きな負担になります。
「今日は何を食べればいいのだろう」「この組み合わせで血糖値は大丈夫?」と、不安を感じている人も少なくありません。
そこで本記事では、糖尿病の食事療法の基本を押さえつつ、そのまま真似できる具体的な献立例を中心に紹介します。1600kcalを目安にした1日の献立モデルや、朝・昼・晩それぞれの簡単メニュー、さらに献立作成をラクにする無料アプリや宅配サービスまで解説します。
料理が苦手な方や忙しい方でも続けやすい内容となっておりますので、ぜひ日々の食事管理にお役立てください。
糖尿病の食事と献立の基本を理解しよう

糖尿病の食事療法と聞くと、「制限ばかりで辛いもの」というイメージを持つかもしれません。しかし、基本さえ押さえてしまえば、決して美味しいものを諦める必要はないのです。まずは、具体的なレシピを見る前に「なぜその食事が良いのか」という根本的なルールを確認しましょう。
1日の摂取カロリーの考え方
結論から言うと、糖尿病のある方であっても、1日のエネルギー必要量は健康な人とほぼ同じと考えてよい、とされています。実際に、厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、糖尿病の有無によって一律に摂取カロリーを減らす考え方は示されていません。
また、糖質(炭水化物)の摂取量についても明確な上限・下限は設けられていませんが、炭水化物からのエネルギーは1日の総摂取カロリーの50〜65%を目安とすることが推奨されています。
例えば、一般的な生活をしている成人の場合、1日の目安エネルギー量は男性で約2,250〜2,750kcal、女性で約1,750〜2,050kcalとされています。このうち50%を炭水化物から摂ると、男性では約1,125〜1,375kcal、女性では約875〜1,025kcalに相当します。
血糖コントロールに役立つ栄養バランスの考え方
糖尿病の献立では、「糖質をゼロにする」必要はありません。大切なのは、糖質・たんぱく質・脂質をバランスよく組み合わせることです。特に、血糖値を急上昇させやすい糖質は、単品で摂らないことがポイントになります。具体的には、以下のような組み合わせを意識してください。
<血糖値を安定させやすい献立の基本>
・主食(ご飯・パン)は適量
・主菜(肉・魚・卵・大豆)を必ずセット
・副菜(野菜・きのこ・海藻)を1〜2品
たんぱく質や食物繊維を一緒に摂ることで、糖質の吸収がゆるやかになります。例えば、ご飯だけを食べるよりも、焼き魚や野菜のおかずと組み合わせたほうが、血糖値の上昇は穏やかです。難しく考えず、「定食スタイル」を意識すると分かりやすいでしょう。
食べてはいけないものより「どう食べるか」
「あれもダメ、これもダメ」と禁止食品を作ると、食事が苦痛になってしまいますよね。しかし実際には、完全に食べてはいけない食品はそう多くありません。それよりも大切なのが、「どう食べるか」という視点です。
<食べ方のポイント>
・野菜や汁物から先に食べる
・よく噛んで、ゆっくり食べる
・夜遅い時間の食事を避ける
同じ内容の献立でも、食べる順番やスピードによって血糖値の上がり方は変わります。「制限する」より「工夫する」ことを意識すると、ストレスを感じにくくなり、食事管理が続けやすくなるでしょう。
なお、以下の記事では、糖尿病予防に役立つ食事の7つの基本ルールをご紹介しております。ぜひ、あわせてご覧ください。
参考記事:糖尿病を改善する食事療法|7つのルールと今日から使えるレシピ集
糖尿病向けの献立例

糖尿病の食事管理をラクにする一番の近道は、考え込まずに済む「献立の型」を持つことです。ここでは、1600kcalを目安にした1日分の献立モデルと、朝・昼・晩それぞれの具体的なメニュー例を紹介します。すべて、特別な調理技術がなくても作りやすく、家族と一緒に食べやすい内容を意識していますので、ぜひ参考に作ってみてください。
1日分の献立モデル(1600kcal基準)
以下の献立例は、「身長165cm・体重65kg、デスクワーク中心の生活を送る成人」を想定し、「1日あたり約1,600kcal」を目安として作成したものです。
実際に必要なエネルギー量は、年齢・性別・体格・身体活動量・治療方針などによって異なるため、あくまで「1日全体のイメージをつかむための献立モデル」としてご活用ください。
<1日分の献立モデル例(約1,600kcal)>
(朝食:約450kcal)
・主食:食パン(6枚切り)1枚
・主菜:目玉焼き(油少なめ)またはゆで卵
・副菜:レタスとトマトのサラダ(ノンオイルドレッシング)
・その他:牛乳1杯(200ml)
(昼食:約550kcal)
・主食:ご飯150g
・主菜:豚肉の生姜焼き(豚もも肉など脂身の少ない部位を使う)
・副菜:ほうれん草のお浸し
・汁物:わかめと豆腐の味噌汁
(夕食:約600kcal)
・主食:ご飯150g
・主菜:鮭のホイル焼き(きのこと玉ねぎを添えて)
・副菜:きんぴらごぼう(砂糖は控えめで)
・副菜:きゅうりとわかめの酢の物
朝食の献立例:手早く栄養バランスを整える朝ごはん
忙しい朝は、凝った料理を作る時間がなかなか取れませんよね。しかし、朝食を抜くと昼食後の血糖値が跳ね上がる原因になるため、何かしらお腹に入れたいところ。そこで今回は、すべて15分以内で準備できる時短メニューを厳選しました。
お手軽ブロッコリーのツナマヨネーズ

▼詳しい作り方はこちら
お手軽ブロッコリーのツナマヨネーズ
新潟県の郷土料理 切干と人参のハリハリ漬け

▼詳しい作り方はこちら
新潟県の郷土料理 切干と人参のハリハリ漬け
ごま油で風味UP!キャベツの塩昆布和え

▼詳しい作り方はこちら
ごま油で風味UP!キャベツの塩昆布和え
昼食の献立例:手軽に作れるお弁当メニュー
お昼は職場にお弁当を持っていくという方も多いでしょう。お弁当作りのコツは、隙間を埋める「副菜のバリエーション」を持っておくことです。ここでは、お弁当のおかずとしてパパっと作れるメニューを紹介します。
お弁当に スパトマ炒め

▼詳しい作り方はこちら
お弁当に スパトマ炒め
お弁当にも インゲンのおかかマヨ和え

▼詳しい作り方はこちら
お弁当にも インゲンのおかかマヨ和え
食材二つで簡単!豚肉とキャベツの塩おかか炒め

▼詳しい作り方はこちら
食材二つで簡単!豚肉とキャベツの塩おかか炒め
夕食の献立例:満腹感たっぷりメニュー
夕食は1日の疲れを癒やす楽しみな時間ですが、食べてすぐ寝ることが多いため、カロリーオーバーには最も注意が必要です。しかし、量を減らしすぎて空腹で眠れないのは辛いもの。そこでここでは、健康に配慮しつつ満足感を得られやすいメニューを紹介します。
冷凍食品で簡単【里芋のかに風あんかけ】

▼詳しい作り方はこちら
冷凍食品で簡単【里芋のかに風あんかけ】
手作りたれで減塩 豚の生姜焼き

▼詳しい作り方はこちら
手作りたれで減塩 豚の生姜焼き
車麩でボリュームアップ 麩と豚肉のチャンプルー

▼詳しい作り方はこちら
車麩でボリュームアップ 麩と豚肉のチャンプルー
献立作成をラクにする無料アプリ一覧
毎日自分でカロリーや栄養価を計算するのは、現実的に考えて非常に困難です。しかし現代では、スマホのカメラで食事を撮影するだけで、AIが自動でカロリー計算や栄養解析を行ってくれる便利なアプリが多数存在します。これらを活用しない手はありません。ここでは、無料で使えて多くの糖尿病患者さんにも利用されている人気のアプリを3つ紹介します。
①あすけん
国内で会員数1000万人を超える、圧倒的な知名度を誇る食事管理アプリです。日々の食事記録を分析して、管理栄養士監修のアドバイスが毎日届くところが魅力です。
②カロミル
食事を記録するだけで、カロリーや栄養バランスを自動計算してくれるアプリです。特に「糖質」や「たんぱく質」の管理に強く、ロカボや糖質制限を行いたい方に最適です。
③MyFitnessPal
世界中で利用されている健康管理アプリで、自分に合った方法で目標達成を目指せます。圧倒的なデータベース量が特徴で、細かい食材まで検索可能。
献立を考えるのが面倒。そんな時に便利な宅配サービス一覧

「仕事が忙しくて料理をする時間がない」「たまには献立作りから解放されたい」そんな日は、無理に自炊をする必要はありません。最近では、管理栄養士が監修した、糖尿病や生活習慣病の方向けの「冷凍宅配弁当」が非常に充実していますので、これらを活用するのも良いでしょう。冷凍庫にストックしておけば、レンジで温めるだけで栄養管理された食事が摂れるため、精神的なお守りにもなりますよ。
①nosh(ナッシュ)
全メニューが糖質30g以下、塩分2.5g以下に設定されており、和洋中60種類以上の豊富なラインナップが特徴です。パッケージがお洒落で、制限食とは思えない華やかな見た目と味でモチベーションを保ちやすいのもGood。
②Dr.つるかめキッチン
専門医と管理栄養士のダブル監修により、医療的な信頼性が高いサービスです。糖尿病の方向けのカロリー制限や糖質制限コースが充実しており、徹底した数値管理を行いたい場合でも安心して任せることができます。
③健康うちごはん(らくらくミール便)
医療・介護食専門メーカーによる運営で、栄養指針に基づいた高度な管理が特徴です。独自の調理法で食材の食感や出汁の風味を活かしており、制限食ながらも食べ応えのある家庭的な味わいを大切にしたい方に選ばれています。
なお、以下の記事では、糖尿病の方でも安心して利用できるコンビニ食の選び方を、専門的な視点からわかりやすく解説します。セブンイレブン・ローソン・ファミリーマートのおすすめメニューや、血糖値を上げにくい組み合わせ例も紹介しますので、日々の食事選びにぜひお役立てください。
参考記事:糖尿病の方向けコンビニ食の選び方|セブン・ローソン・ファミマ別おすすめメニュー
糖尿病食の献立に関するQ&A
ご飯はどれくらい食べていい?
ご飯は完全に抜く必要はありません。医師から指示された量を守ることが前提ですが、1食あたり茶碗軽め1杯程度が目安になることが多いです。たんぱく質や野菜と一緒に食べることで、血糖値の上昇を抑えやすくなりますよ。
自炊できない日はどう対処したらいい?
自炊できない日は、コンビニや外食を上手に活用してください。主食・主菜・副菜がそろう、いわゆる「定食メニュー」を意識するだけでも違います。完璧を目指さず、「できる範囲で調整する」姿勢を持つとよいでしょう。
食事管理が面倒。続けるための工夫は?
食事療法は一生続くものですから、息切れしないことが最優先です。献立のパターンを固定する、宅配やアプリを使うなど、手を抜く仕組みを作ることが継続のコツです。「続けられる形」を優先してください。
まとめ
糖尿病の食事管理は、特別な料理や厳しい制限が必要なものではありません。基本を押さえた献立をいくつか持ち、迷ったらそれを繰り返すだけでも、血糖値は安定しやすくなります。無理なく、安心して続けられる献立作りを、今日から少しずつ始めていきましょう。